たきざわ法律事務所

工事請負契約解除で「違約金」は発生する?弁護士がわかりやすく解説

この記事を書いた弁護士は…

 

 

 

 

施工会社との間で工事請負契約を締結したものの、何らかの原因で解除を検討する場合もあるでしょう。工事請負契約を解除する場合、解除するタイミングや理由によっては違約金の支払いが必要となるため注意が必要です。

 

では、工事請負契約の解除で違約金が発生するのは、どのようなケースなのでしょうか?また、工事請負契約を解除する場合の違約金は、どの程度の金額なのでhoogでしょうか?今回は、工事請負契約の解除による違約金支払いの要否をケース別に紹介するとともに、違約金の額の定め方や施主側から工事請負契約を解除する流れなどについてもくわしく解説します。

 

なお、当事務所(たきざわ法律事務所)は不動産法務に特化しており、施主側からの工事請負契約解除についても豊富なサポート実績を有しています。工事請負契約の解除や違約金の請求でお困りの際には、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

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【ケース別】工事請負契約の解除で違約金は発生する?

 

はじめに、施主側から工事請負契約を解除する場合における違約金支払いの要否を、ケース別に解説します。

 

合意解除の場合

 

工事請負契約を施主と施工会社との合意によって解除する場合、違約金の要否についても合意によって定めることとなります。そのため、施工会社の明確な契約違反とまではいえない事情により契約を解除する必要が生じた場合、まずは真摯に事情を説明し、合意解除を目指すべきでしょう。

 

なお、合意解除であっても、施工会社側にすでに支出(材料の購入、下請企業への発注、自社の人件費など)が生じている場合、少なくともその部分の負担は必要となることが一般的です。

 

手付解除の場合

 

工事請負契約を「手付解除」する場合、施工会社に支払った手付金の放棄は必要となる一方で、それ以上の違約金は発生しません(民法557条、559条)。手付解除とは、買主(施主)側からは手付金を放棄して、売主(施工会社)側からは手付金を倍額返しして行う解除です。

 

ただし、手付解除ができるのは相手方が契約の履行に着手するまでに限られており、相手方が契約の履行に着手した後に行うことはできません。どの段階から「契約の着手」であるかについて齟齬が生じる事態を回避するため、工事請負契約では手付解除ができる期限を具体的に定めることが一般的です。

 

ローン特約による解除の場合

 

ローン特約を適用して工事請負契約を解除する場合、違約金は発生しません。また、手付金も返金されます。ローン特約とは、施主が万が一ローン審査に通らなかった場合に、工事請負契約を白紙に戻す特約です。

 

施工会社の契約違反による解除の場合

 

施工会社側に何らかの契約違反があることを理由として施主側から契約を解除する場合、実際に施工会社側に解除相当の契約違反があるのであれば、施主側に違約金は発生しません。反対に、施工会社の契約違反の内容によっては、施主から施工会社に対して損害賠償請求ができる可能性があります。

 

ただし、施工会社が既にした仕事の結果のうち可分な部分の給付によって施主が利益を受けるときは、その部分を仕事の完成とみなして報酬の請求はなされます(民法634条)。たとえば、アパートA棟とB棟の外壁塗装を依頼している場合、契約解除時点でA棟部分の外壁塗装だけが完了しているのであれば、A棟部分の施工については報酬を請求される可能性があるということです。

 

その他施主都合での解除の場合

 

工事請負契約は、正当な理由がなかったとしても、仕事が完成するまでの間は施主側からいつでも解除できます(同641条)。たとえば、「本社移転を計画していたが、本社移転自体が白紙になったので工事請負契約を解除したい」や「さらに理想的な建築をしてくれる施工会社を見つけたので、契約を解除して他社に依頼し直したい」などの理由での解除も可能です。

 

ただし、この場合には、施主は施工会社側に生じる損害を賠償しなければなりません。つまり、この場合には違約金の支払いが必要となります。

 

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工事請負契約解除の違約金はどのくらい?

 

施主都合により工事請負契約を解除する場合、違約金はどの程度の額となるのでしょうか?順を追って解説します。

 

原則:解除により生じた損害に応じて個別に算定する

 

工事請負契約の解除による違約金は、工事の解除によって生じた損害に応じて個別に算定するのが原則です。

 

施主都合による着工後の解除では、違約金が高額となる可能性が高いでしょう。なぜなら、施工会社がすでに支出した経費(材料の購入費、下請企業への外注費、自社の人件費など)のほか、施工会社が得られるはずであった利益分も違約金として請求される可能性があるためです。

 

また、その時点までの出来高部分は、完成とみなして報酬が請求されます。

 

契約書に定めがある場合:契約書の定めに従う

 

工事請負契約の中途解除による違約金額を個別に算定しようとすれば、金額の算定根拠などについて施工会社と施主との間でトラブルに発展する可能性があります。

 

そこで、あらかじめ工事請負契約書で、工事の段階ごとの違約金額や違約金の算定方法を定めていることも少なくありません。工事請負契約書に違約金に関する規定がある場合、原則としてその規定に従います。

 

契約書に定めがあるものの不相当に高額な場合:減額できる可能性がある

 

1つ前で解説したように、工事請負契約書に違約金に関する定めがある場合、原則としてその規定に従って違約金を算定します。ただし、契約書に定められた違約金の額が不相当に高額である場合、減額できる可能性もゼロではありません。

 

施主の側から工事請負契約の解除を仕様とする際は、解除を申し入れる前にたきざわ法律事務所までご相談ください。ご相談いただくことで、違約金支払の要否や状況に応じた違約金の目安を把握したうえで相手方との交渉に臨むことが可能となります。

 

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工事請負契約を施主側から解除する流れ

 

施主側から工事請負契約を解除しようとする場合、どのような流れで進めればよいのでしょうか?ここでは、工事請負契約を解除する一般的な流れを解説します。

 

  • 解除理由を明確にする
  • 契約書の規定を確認する
  • 弁護士に相談する
  • 施工会社に事情を話し合意解除を目指す
  • 違約金の額について交渉する
  • 違約金を支払う

 

解除理由を明確にする

 

はじめに、工事請負契約の解除理由を明確にします。先ほど解説したように、解除の理由によって違約金支払いの要否などが異なるためです。

 

ここでは、施主都合であることを前提に解説を進めます。

 

契約書の規定を確認する

 

次に、契約書の規定を確認します。先ほど解説したように、契約書で違約金に関する定めがなされている可能性があるためです。

 

弁護士に相談する

 

解除理由を明確にしたら、施工会社側に解除を申し入れる前に弁護士にご相談ください。弁護士に相談することで、事前にそのケースにおける違約金支払いの要否や違約金の目安などが把握でき、これを踏まえて相手方との交渉を進めることが可能となるためです。

なお、相談する弁護士は、不動産法務に特化した事務所を選ぶとよいでしょう。弁護士は、事務所によって注力する分野が異なることが多いためです。

 

工事請負契約の解除や違約金について相談できる実績豊富な弁護士をお探しの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

施工会社に事情を話し合意解除を目指す

 

弁護士への相談結果を踏まえ、施工会社に事情を話します。

 

この段階では相手方と敵対しようとするのではなく、円満な合意解除を目指して話し合いを進めるとよいでしょう。今後も業務上の継続的な付き合いが見込まれる場合、施工会社側が事情を組んで違約金の減額などに応じてくれる可能性もあるためです。

 

違約金の額について交渉する

 

続いて、違約金の額について交渉します。

 

契約書に定めがある場合には、原則として契約書の規定に従って違約金額を算定するものの、減額交渉ができる場合もあります。契約書に定めがない場合には、状況に応じて個別に違約金を算定することとなります。この段階で交渉が成立する(または、契約書に記載の金額をそのまま支払う)場合には、次のステップへ進みます。

 

一方で、違約金の額について合意が得られない場合もあるでしょう。その場合には、調停や仲裁などのADR(裁判外紛争解決手続)で解決をはかります。ADRとは、調停委員による話し合いの調整などにより、簡易・迅速な紛争解決をはかる手続きです。ADRを経て合意が形成できれば、次のステップに進みます。

 

ADRを経ても合意に至らない場合や、そもそもADRを経ても合意に至る可能性が低いと考える場合には、訴訟で解決をはかります。訴訟では、裁判所が諸般の事情を踏まえ、違約金の要否や違約金の額などについて判断します。

 

違約金を支払う

 

交渉やADR、訴訟などで施主が負担すべき違約金の額が確定したら、その違約金額を実際に施工会社に対して支払います。

 

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工事請負契約解除の違約金に関するよくある質問

 

工事請負契約解除の違約金に関するよくある質問とその回答を2つ紹介します。

 

工事請負契約解除の違約金が契約書に定められている場合、必ずその規定どおりに支払うべき?

 

工事請負契約解除の違約金が契約書に定められている場合は、原則としてその規定に従って違約金を算定し、支払わなければなりません。ただし、契約書に定められている違約金の額が不相当に高額である場合、減額できる可能性もあります。

 

工事請負契約解除で高額な違約金を請求されてお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。

 

工事請負契約が手付金の放棄だけで解除できるのはいつまで?

 

工事請負契約が手付金の法規だけで解除できるのは、原則として、相手方が契約の履行に着手するまでです。

 

ただし、相手方が契約の履行に着手したか否, 施主側からはわからないことも多いでしょう。そこで、このような齟齬によるトラブルを回避するため、契約書で手付解除ができる期限を具体的に定めていることが一般的です。

 

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工事請負契約の解除による違約金でお困りの際はたきざわ法律事務所へご相談ください

 

工事請負契約の解除による違約金でお困りの際は、たきざわ法律事務所へご相談ください。最後に、当事務所の主な特長を3つ紹介します。

 

  • 不動産会社様・不動産オーナー様のサポート実績が豊富にある
  • フットワークが軽い
  • 状況に応じた最適な解決策を提案する

 

不動産会社様・不動産オーナー様のサポート実績が豊富にある

 

たきざわ法律事務所は不動産法務に特化しており、不動産会社様や不動産オーナー様への豊富なサポート実績を有しています。そのため、工事請負契約の解除に関するご相談のほか、不動産にまつわるさまざまな困りごとへの対応が可能です。

 

フットワークが軽い

 

たきざわ法律事務所の弁護士は比較的年齢が若く、フットワークの軽さを自負しています。「夜間しか相談できない」などのご要望にも可能な限りお応えするため、お気軽にお伝えください。

 

状況に応じた最適な解決策を提案する

 

たきざわ法律事務所は型に当てはめてパターン化して解決をはかるのではなく、個々の状況やクライアント様のご希望に応じた最適な解決策を提案しています。その結果、多くのクライアント様より「相談してよかった」「任せてよかった」とのありがたいお声をいただいています。

 

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まとめ

 

工事請負契約を解除する際の違約金の要否や違約金の額の考え方、施主から工事請負契約を解除する場合の流れなどを解説しました。

 

工事請負契約の解除にあたって違約金が発生するか否かは、解除の原因やタイミングなどによって異なります。手付解除ができるタイミングであれば手付金の放棄だけで契約解除ができるほか、ローン特約による解除であれば手付金さえ返還されるのが原則です。

 

一方で、手付解除ができなくなったタイミング以降での施主都合による解除では、原則として違約金が発生します。

 

工事請負契約の解除で違約金が発生する場合、その額は施工会社に生じる損害額をベースとして算出されます。ただし、違約金の額や違約金の算定方法が契約書に定められていることも多く、その場合には原則としてその規定に従って算定します。

 

工事請負契約を解除しようとする際は、まず弁護士に相談をしてそのケースにおける違約金の目安額などを把握したうえで施工会社との交渉に臨むとよいでしょう。

 

たきざわ法律事務所は不動産法務に特化しており、工事請負契約の解除に関するご相談についても豊富な対応実績を有しています。工事請負契約の解除の違約金について相談できる弁護士をお探しの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

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