不倫の証拠集めの注意点は?ポイントを弁護士がわかりやすく解説
夫の不倫に気付いても、すぐに問いただすことはおすすめできません。直接問い詰める前に、まずは不倫の証拠を十分に集めておくべきです。
では、不倫の証拠としては、どのようなものを集めればよいのでしょうか?また、不倫の証拠集めにあたっては、どのようなことを理解しておく必要があるのでしょうか?今回は、不倫の証拠集めについて弁護士がくわしく解説します。
なお、たきざわ法律事務所では不倫などの夫婦間トラブルの解決に強みを有しています。不倫の証拠集めでお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。
目次
不倫の証拠集めの目的
そもそも、不倫の証拠は何のために集めるのでしょうか?はじめに、不倫の証拠集めの主な目的を3つ解説します。
慰謝料請求をするため
1つ目は、夫や不倫相手に対して慰謝料請求をするためです。
性的関係を伴う不倫(「不貞行為」といいます)は、慰謝料請求の原因となります。しかし、証拠がないまま慰謝料を請求した場合、夫や不倫相手がしらを切れば、それ以上の追及は困難です。
証拠があれば言い逃れができないうえ、たとえ裁判まで発展した場合であっても慰謝料請求が認められやすくなります。
離婚をするため
2つ目は、離婚をするためです。
性的関係を伴う不倫は、法律上の離婚原因の一つに挙げられています(民法770条)。つまり、本来であれば離婚には夫婦の合意が必要であるものの、不貞行為の証拠があれば、夫が離婚を拒否したとしても妻の意思だけで離婚できるということです。
話し合いを有利に進めるため
3つ目は、不倫をした夫との話し合いを有利に進めるためです。
夫が不倫をした場合、慰謝料請求をして離婚をするだけが方法ではありません。当面の間は離婚をせず別居して、婚姻費用を受け取り続けることも一つの方法です。
婚姻費用とは、夫婦が別居している場合において、収入の多い側がもう一方に対して定期的に支払う金銭です。夫婦は相互に扶助義務を負っており、相手に自身と同程度の生活を送らせなければなりません。この義務を履行するために支払うのが婚姻費用です。
たきざわ法律事務所では夫婦間トラブルの解決実績が豊富であり、状況に応じて最適な解決策を提案しています。夫の不倫や不倫の証拠集めでお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。
不倫の証拠を集める前に知っておくべきポイント
不倫の証拠集めは、あらかじめ一定の事項を知っておくとスムーズです。ここでは、知っておくべき主なポイントを4つ紹介します。
性的関係があったことを示す証拠が必要である
慰謝料請求や離婚の原因となる「不貞行為」とは、性的関係を伴う不倫です。そのため、これらを目的とするのであれば、性的関係があったことを示す証拠が必要です。
2人きりで食事をしたことやキスをしたこと、両想いであることを示す程度では、不貞行為の証拠としては弱いでしょう。
複数の証拠を組み合わせることでより強い証拠となり得る
1つの証拠だけでは弱かったとしても、複数を組み合わせることで強い証拠となる可能性があります。
たとえば、2人きりで会う約束をしているLINEなどだけでは、不倫の証拠としては弱いでしょう。これだけでは、性的関係があるか否かはわからないためです。
しかし、2人きりで会っていた日にラブホテルへ行ったことを示すクレジットカード明細や領収書、カーナビの履歴などがある場合には強い証拠となり得ます。
別居すると証拠が集めにくくなる
夫の不倫に気付いた場合、早急に別居したいと考えるかもしれません。しかし、証拠が十分に集まるまでは、同居を続けることをおすすめします。なぜなら、別居をすると不倫の証拠が集めづらくなるためです。
たとえば、同居していれば帰りの遅い日や外泊をする日がわかるため、その日に予想をつけてラブホテルに出入りする写真を撮りやすくなります。また、スマートフォンを見てLINEのやり取りなどから証拠を探ることもできるかもしれません。
一方で、別居してしまうと不倫相手と会う日の予想を付けることは困難となります。また、夫のスマホを見られる可能性もゼロに等しくなるでしょう。
不倫に気付いていることを知られると証拠が集めにくくなる
夫の不倫に気付いた場合、夫を問いただしたくなるかもしれません。
しかし、不倫に気付いていることを悟られれば夫が警戒し、証拠を集めづらくなる可能性が高くなります。そのため、不倫の証拠が十分に集まるまでは、不倫に気付いていることを悟られないよう注意するべきでしょう。
不倫の証拠は何を集めれば良い?有効な証拠一覧
不倫の証拠としては、どのようなものを集めればよいのでしょうか?ここでは、有効となり得る不倫の証拠を、まとめて紹介します。
なお、実際に夫の不倫でお困りの際は、一人で悩まず弁護士へ相談するのがおすすめです。弁護士へ相談することで、そのケースにおいて集めるべき証拠についてもアドバイスが受けられるためです。不倫の証拠集めでお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。
ラブホテルに出入りする写真・動画
ラブホテルに出入りする写真や動画は、不倫の証拠となります。この証拠を残す際は、本人であることを判別するため、顔がわかるように撮影してください。
また、ラブホテルに「入るとき」と「出るとき」のいずれかではなく、両方の証拠を残しましょう。なぜなら、どちらか一方だけでは「トイレを借りただけですぐに出た」などの主張に対し反論が難しくなるためです。
性的関係を示すLINEのやり取り
夫と不倫相手とのLINEのやり取りの中に性的関係を示すものがある場合には、これも不倫の有力な証拠となり得ます。LINEのやり取りを不倫の証拠として残す場合には、夫のスマホで該当のLINEのやり取りを表示させた状態で、夫のスマホごと自分のスマホで撮影するとスムーズです。
また、該当のやり取りだけではなく、前後のやり取りも含めて証拠を残すようにしてください。
会話の録音データ
夫と不倫相手との会話の録音ができた場合、その会話によって性的関係があることがわかるのであれば、これも不倫の証拠となり得ます。ただし、不倫相手の家に忍び込んで録音機器を仕掛けることなどは違法であるため、行ってはなりません。
相手のスマホに保存されている写真・動画
夫のスマホに保存されている写真や動画の中に、不倫相手と性的関係にあることがわかるものがある場合、これも不倫の証拠となり得ます。たとえば、裸で撮影したツーショット写真などがこれに該当します。
このようなものを見つけた場合には、LINEのやり取りと同じく、自分のスマホで夫のスマホごと撮影して証拠を残すとよいでしょう。
クレジットカード明細・カーナビの履歴
クレジットカードやカーナビの履歴だけでは、不倫の証拠としては弱いでしょう。ただし、他の証拠と組み合わせることで有力な証拠となる可能性があります。
たとえば、LINEのやり取りでは性的関係があることがわかるまではわからないものの、2人きりで会っていたことはわかる場合において、その会っていた日にラブホテルへ行ったことがカーナビの履歴やクレジットカードの利用明細からわかる場合、これは不倫の有力な証拠となり得ます。
不貞行為を認めた念書、録音
夫と話し合った際に夫が不貞行為の存在を認めた場合、その会話の録音や夫に書かせた念書・反省文などは不倫の証拠となり得ます。
ただし、後ほど解説しますが、不倫に気付いていることを夫に告げることには慎重な判断が必要です。不倫に気付いていることを夫に伝える前に、たきざわ法律事務所へご相談ください。
たきざわ法律事務所は夫の不倫に関するご相談について多くの解決実績を有しており、安心してご相談いただけます。
不倫の証拠を集める際の注意点
不倫の証拠を集める際は、どのような点に注意する必要があるのでしょうか?ここでは、不倫の証拠を集める際の主な注意点を3つ解説します。
違法行為をしない
1つ目は、違法行為をしないことです。
たとえば、妻のスマホやパソコンから夫のLINEアカウントに無断でログインする行為は、不正アクセス禁止法に違反します。また、夫と別居している場合において夫の家に無断で侵入したり不倫相手の家に無断で侵入したりすると、刑法上の住居侵入罪に問われる可能性が高いでしょう。
不倫の証拠集めにあたっては、違法行為をしないよう十分にご注意ください。
証拠としたい動画や画像は加工しない
2つ目は、証拠としたい動画や画像を加工しないことです。
動画や画像に余分なものが映り込んでいる場合や画面が暗い場合などには、加工したくなることでしょう。しかし、証拠として使う場合は、動画や画像を加工してはなりません。なぜなら、加工を施してしまえば、証拠となり得る重要な部分についても加工(偽造)を疑われるおそれがあるためです。
そのため、証拠として撮影した動画や画像は加工せず、そのままの状態で保管してください。
相手に突きつける前に弁護士へ相談する
3つ目は、相手に不倫の証拠を突き付ける前に弁護士へ相談することです。
不倫の証拠が十分であるか否かを判断することは、容易ではありません。そのため、自分では十分な証拠が集まっていると考えていても、実際には不十分であることもあり得ます。
証拠が十分揃っていないにもかかわらず、この段階で妻が不倫に気付いていることを夫側に知られると、夫が警戒してそれ以上の証拠が集めづらくなる可能性が高いでしょう。
そのような事態を避けるため、不倫の証拠を夫側に突き付ける前には、弁護士へ相談することをおすすめします。
たきざわ法律事務所では不倫問題について多くの解決を有しており、証拠についてのアドバイスも可能です。夫の不倫でお困りの際は、夫を問い詰める前に、たきざわ法律事務所へご相談ください。
不倫に関するお悩みはたきざわ法律事務所へご相談ください
不倫に関するお悩みは、たきざわ法律事務所へご相談ください。最後に、たきざわ法律事務所の主な特長を4つ紹介します。
男女問題の解決実績が豊富である
たきざわ法律事務所では、男女問題や夫婦間トラブルの解決について豊富な実績を有しています。そのため、夫の不倫や証拠集めでお困りの際にも、安心してご相談いただけます。
状況に応じた最適な解決策を提案する
夫が不倫をした場合における解決策は一つではありません。夫に証拠を突き付けて慰謝料の支払いや離婚を請求することも一つの方法である一方で、離婚をせずに関係の構築をはかったり、別居をして婚姻費用を請求したりすることも一つの方法です。
たきざわ法律事務所では決まった型に当てはめて解決をはかるのではなく、状況やご相談者様のご希望に沿った最適な解決策をご提案いたします。
難しい言葉を使わない
不倫の証拠集めでお困りの人の中には、これまで弁護士へ相談したことがないという人も少なくないでしょう。
たきざわ法律事務所ではできるだけ難しい言葉を使わずにアドバイスを行うため、相談をいただくことで「今、自分は何をすべきか」が明確となります。
臨機応変な対応が可能である
たきざわ法律事務所の弁護士は比較的年齢が若く、フットワークの軽さを自負しています。そのため、「できるだけ早く相談したい」「夜しか相談できない」などのご要望にも、可能な限りお応えします。ご希望がある際は、ご相談のお申込み時にお伝えください。
まとめ
不倫の証拠を集める目的や集めるべき不倫の証拠、不倫の証拠を集める際の注意点などについて解説しました。
不倫の証拠を集める目的は、慰謝料請求や離婚の請求などです。証拠がないままに慰謝料請求や離婚の請求をした場合、相手が不倫を認めなければそれ以上の追及が困難となります。そのため、不倫について夫を問い詰める前に、十分な証拠を集めておくべきでしょう。
不倫の証拠としては、ラブホテルに出入りする写真・動画や、性的関係があることを示すLINEのやり取りなどが挙げられます。具体的に集めるべき証拠は状況などによって異なるため、夫に不倫をされてお困りの際は、まずは弁護士へ相談することをおすすめします。
たきざわ法律事務所では夫婦間トラブルの解決に力を入れており、不倫の証拠集めについてのアドバイスも可能です。夫の不倫でお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。