【2025】ホットペッパービューティーの口コミは削除できる?法的措置を弁護士が解説
美容サロンなどを探す際によく利用されるウェブサイトの一つが「ホットペッパービューティー」です。
ユーザーが、投稿された口コミを参考としてお店を選ぶことも少なくありません。口コミにマイナスの内容が投稿されればこれを見たユーザーが来店候補から外すおそれもあり、口コミの内容はサロン側として死活問題となりかねないでしょう。
では、ホットペッパービューティーに投稿された口コミは、削除できるのでしょうか?また、投稿された口コミが悪質である場合、どのような法的措置がとれるのでしょうか?
今回は、ホットペッパービューティーに投稿された口コミの削除や法的措置などについて、弁護士がくわしく解説します。
なお、たきざわ法律事務所はインターネット上での誹謗中傷トラブルの解決に力を入れており、ホットペッパービューティーの口コミ削除に関するご相談も数多くお受けしています。ホットペッパービューティーの口コミ削除でお困りの際は、たきざわ法律事務所へご相談ください。
目次
ホットペッパービューティーの口コミは削除できる?
ホットペッパービューティーに一度投稿された口コミは、原則として削除できません。口コミの投稿者本人でさえ、口コミの削除や編集は原則としてできないとされています。また、削除依頼フォームもなければ、個々の口コミに「違反報告」ボタンなども設置されていません。
なぜなら、ホットペッパービューティーは投稿される口コミについて事前審査制をとっているためです。そのため、「投稿された口コミは審査済であるため、原則として違反はない」との前提で運用がなされているようです。
参照元:口コミの書き直し・修正・削除をしたい(HOT PEPPER Beauty)
ホットペッパービューティーの口コミを削除する方法
ホットペッパービューティーの口コミ削除のハードルは高いとはいえ、削除できる可能性はゼロではありません。ここでは、口コミを削除する方法を2つ紹介します。
問い合わせフォームから連絡する
1つ目は、ホットペッパービューティーの問い合わせフォームから連絡をする方法です。
ホットペッパービューティーの口コミは事前審査制とはいえ、中には規約(HOT PEPPER Beauty ヘア/ HOT PEPPER Beauty キレイ利用規約)違反であることが見落とされ、掲載されてしまう口コミも存在します。
その場合には、問い合わせフォームから運営者(株式会社リクルート)へ連絡することで、口コミが削除(または編集)の対象となります。口コミに関して規約の5条で禁止されている主な行為は次のとおりです。
- 他人になりすまして口コミを書き込む行為
- 商用目的で口コミを投稿する行為
- 不正にアクセス、有害なコンピュータプログラム等の投稿、スパムメール、チェーンレター、ジャンクメールの送信
- 掲載サロンを含む第三者の肖像権、著作権、商標権などの知的財産権を侵害し、または侵害するおそれのある行為
- 掲載サロンを含む第三者を誹謗中傷する行為、名誉・プライバシー等を傷つける行為、もしくはそれらのおそれのある行為
- 公序良俗に反する内容の情報・文書・図形等を他人に公開する行為
- 掲載サロンを含む第三者に対する迷惑行為、不快感を抱かせる行為、不利益となる行為
- 掲載美容室・掲載サロンの関係者がその掲載美容室・掲載サロンに口コミを投稿する行為
- 犯罪的行為に結びつく行為
- サービスの運営を妨げたり、運営者などの信用を毀損させたりする行為
- その他、法律、法令、公序良俗または本規約に違反する行為または違反のおそれのある行為
これらに該当する場合には、問い合わせフォームから連絡することで口コミが削除される可能性があります。
裁判所に仮処分を申し立てる
2つ目は、裁判所に仮処分を申し立てる方法です。運営者に直接削除を求めても口コミが削除されない場合には、この方法を検討することとなります。
仮処分とは、権利の保全を目的に、正式な裁判を経ることなく暫定的な措置(この場合には、口コミ削除の仮処分命令の発出)が迅速に受けられる手続きです。暫定的な措置とはいえ、口コミの削除に関しては仮処分命令が出された時点でサイト管理者がこれに従う可能性が高く、改めて正式裁判を経る必要はないことがほとんどです。
ただし、「仮処分」とはいえ、機械的に命令が出されるようなものではありません。口コミ削除の仮処分が認められるためには、口コミが権利侵害にあたる必要があります。つまり、単にマイナスの評価であるからといって削除が認められるものではありません。
仮処分命令が認められるか否か(つまり、権利侵害の有無)を、自身で判断することは容易ではないでしょう。お困りの際は、たきざわ法律事務所へご相談ください。ご相談いただくことで、そのケースにおいて削除が可能か否か、あらかじめ見通しを立てることが可能となります。
ホットペッパービューティーの悪質な口コミへの法的措置
ホットペッパービューティーに投稿された口コミが悪質である場合には、削除請求のほかに法的措置が検討できます。ここでは、主な法的措置を紹介します。
なお、これらは「いずれか一つを選択する」ようなものではありません。まず、発信者情報開示請求は、損害賠償請求や刑事告訴の前段階として行うものです。また、損害賠償請求と刑事告訴は別の措置であり、いずれも要件を満たすのであれば両方の措置を講じることもできます。
ホットペッパービューティーの口コミについて講じるべき法的措置でお悩みの際は、たきざわ法律事務所へご相談ください。ご相談いただくことで、そのケースにおいてどの法的措置を講じるか検討しやすくなります。
発信者情報開示請求
発信者情報開示請求とは、口コミ投稿者の身元を特定する手続きです。損害賠償請求や刑事告訴をするにあたっては、原則としてあらかじめ相手を特定する必要があります。そこで、これらの措置に先立って発信者情報開示請求を行い、ホットペッパービューティーの口コミ投稿者を特定することとなります。
とはいえ、運営者(株式会社リクルート)へ直接開示を求めても、開示してもらえない可能性が高いでしょう。そのため、発信者情報開示請求は裁判手続によって行うことが一般的です。
また、運営者が住所や氏名までの情報を有していない場合、これだけでは個人を特定することができません。その場合には、株式会社リクルートから開示されたIPアドレスなど情報を使い、相手が接続に使ったプロバイダ(Softbankなど)に対して契約者住所などの開示を求めることとなります。
なお、開示請求にはサイト管理者と接続プロバイダへの開示請求を一つの手続きで行える「発信者情報開示命令」も存在します。いずれの手続きを採用すべきかは状況によって異なるため、弁護士に相談したうえで適切な手続きを選定するとよいでしょう。
損害賠償請求
損害賠償請求とは、口コミの投稿によって生じた損害を金銭の支払いによって償うよう、投稿者に対して求めることです。
損害賠償請求は、まず弁護士などから相手に直接内容証明郵便などを送って行います。この段階で相手が支払いに応じない場合には、裁判上での請求へと移行します。
刑事告訴
刑事告訴とは、口コミの内容が脅迫罪や名誉毀損罪、侮辱罪などの刑法上の罪に違反している可能性が高い場合において、警察などの捜査機関に対して犯罪事実を申告し犯人の処罰を求める意思表示です。刑事告訴の最終的な目的は、相手に前科を付けることにあります。
とはいえ、ホットペッパービューティーの口コミは事前に審査されることもあり、刑法上の罪に問えるケースは多くないでしょう。また、仮に告訴状が受理されても、不起訴となる可能性も高いと考えられます。
そのため、刑事告訴までするか否かは、弁護士へ相談したうえで検討することをおすすめします。
ホットペッパービューティーの口コミ削除について弁護士に相談するメリット
ホットペッパービューティーの口コミ削除について弁護士へ相談することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、主なメリットを3つ解説します。
仮処分による削除の可否を事前に判断できる
1つ目は、仮処分による削除の可否をあらかじめ判断できることです。
先ほど解説したように、削除の仮処分を裁判所に申し立てたからといって、必ずしも認められるとは限りません。削除の仮処分命令を出してもらうには、口コミが権利侵害に当たるものである必要があります。
弁護士へ相談することでそのケースにおける削除の可否について見通しが立てられ、その後の対応を検討しやすくなります。
仮処分申立ての手続きを任せられる
2つ目は、正式に依頼をした場合には、仮処分申立ての手続きを弁護士に任せられることです。
「仮処分」というと簡単な書類を出すだけであると考える人もいるようですが、さほど簡単なものではありません。仮処分を申し立てるにはさまざまな書類が必要となるほか、削除が相当であると考える根拠や証拠などを示す必要があります。
これには法令や裁判手続きについての理解が不可欠であることに加え、無理に自身で行おうとすれば多大な時間と労力を要するでしょう。
弁護士へ依頼することで的確な申立てが可能となるほか、自身がかける手間や時間を最小限に抑えられます。
法的措置についてアドバイスやサポートが受けられる
3つ目は、法的措置についてアドバイスやサポートが受けられることです。
先ほど解説したように、口コミの内容が権利侵害に当たるものである場合には、損害賠償請求や刑事告訴などの法的措置が検討できます。弁護士へ相談することで、これらの法的措置の可否やそのケースにおける適正な損害賠償額などの見込みが把握でき、法的措置をとるか否かの判断がしやすくなります。
また、法的措置をとるにあたっては、弁護士に具体的な請求や告訴などの手続きを任せることが可能です。
ホットペッパービューティーの口コミ削除はたきざわ法律事務所へご相談ください
ホットペッパービューティーの口コミ削除についてお困りの際は、たきざわ法律事務所へご相談ください。最後に、たきざわ法律事務所の主な特長を4つ紹介します。
インターネット上での誹謗中傷トラブルに強い
たきざわ法律事務所ではインターネット上での誹謗中傷トラブルに強みを有しており、ホットペッパービューティーの口コミ削除についても多くのサポート実績があります。
ご相談いただくことでそのケースにおける削除の可否やその他の法的措置の可否について見通しが立てられ、具体的な対応を検討しやすくなります。
状況に応じて最適な解決策を提案する
ホットペッパービューティーの口コミに対する対応は一つではありません。削除が難しい場合には、真摯に返信をすることで他のユーザーからの印象向上に舵を切ることも一つの手でしょう。
たきざわ法律事務所では、型にはめて解決をはかるのではなく、状況やご希望に応じた最適な解決策を提案します。
フットワークが軽い
たきざわ法律事務所は比較的年齢の若いメンバーから構成されており、フットワークの軽さを自負しています。そのため、「夜しか相談できない」や「できるだけすぐに相談したい」などのご要望にも可能な限りお応えします。
難しい言葉を使わずにサポートする
弁護士へ相談したにもかかわらず、難しい言葉を並べられて理解ができないようでは不満や不安が残ってしまいます。
たきざわ法律事務所では、できるだけ難しい言葉を使わずにアドバイスやサポートを行うため、初めての方でも安心してご相談いただけます。
まとめ
ホットペッパービューティーの口コミを削除する方法やその他の法的措置、ホットペッパービューティーの口コミ削除について弁護士へ相談するメリットなどを解説しました。
ホットペッパービューティーは口コミについて事前審査制を採用しており、口コミは原則として削除できません。ただし、規約違反の口コミが事前審査をすり抜けて掲載されている場合には、問い合わせフォームから連絡することで削除される可能性があります。
運営者である株式会社リクルートへ連絡をしても削除がされない場合には、次の手段として裁判所への仮処分の申立てを検討します。ただし、仮処分は申し立てたからといって必ずしも削除が認められるものではなく、問題の口コミが権利侵害にあたらなければなりません。
削除の可否を自身で判断することは容易ではないため、まずは弁護士へ相談をして削除の可否について見通しを立てるとよいでしょう。
たきざわ法律事務所はインターネット上での誹謗中傷トラブルの解決に強みを有しており、ホットペッパービューティーの口コミについても多くのサポート実績があります。ホットペッパービューティーの口コミ削除でお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。