たきざわ法律事務所

【2024】TikTokで誹謗中傷されたら?対応方法を弁護士がわかりやすく解説

この記事を書いた弁護士は…

 

 

 

 

 

TikTokは短い動画が中心に投稿されるSNSであり、特に若年層に多く使われています。

若年層にリーチするため、医院やクリニックが、PRや院内紹介などに利用することもあるでしょう。

 

しかし、中にはクリニックなどがした投稿に対して、誹謗中傷とも言えるコメントが付く場合もあります。

また、他のユーザーが、医院やクリニックを誹謗中傷する内容の投稿をする可能性も否定できません。

 

では、TikTokで誹謗中傷された場合は、どのように対応すればよいのでしょうか?

今回は、医院やクリニックがTikTokで誹謗中傷された場合を前提に、対応方法を弁護士がくわしく解説します。

 

TikTokで誹謗中傷されたら必ず法的措置がとれる?

 

TikTokで誹謗中傷されたら、相手に対して必ず法的措置がとれるのでしょうか?

 

実は、誹謗中傷がされたからといって、必ずしも法的措置がとれるわけではありません。

たとえ医院やクリニックにとって都合の悪い内容であっても、権利侵害とまではいえない場合には、法的措置をとることは困難です。

また、相手が匿名ユーザーである場合、投稿から時間が経ちすぎていると相手の特定ができず、法的措置が困難となります。

 

とはいえ、ある投稿について法的措置が可能か否か、自身で判断することは容易ではないでしょう。

TikTokで誹謗中傷されてお困りの際は、早期に弁護士へご相談ください。

弁護士へ相談することで、そのケースにおいて法的措置が可能であるかなどの見通しが立てやすくなります。

 

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TikTokで誹謗中傷された場合の法的措置のメニュー

 

医院やクリニックがTikTokで誹謗中傷された場合、どのような法的措置が検討できるのでしょうか?

ここでは、主な法的措置のメニューを4つ紹介します。

 

なお、これらは「いずれか1つを選ぶ」ものではなく、それぞれの要件を満たすのであれば、複数の法的措置をとることも可能です。

また、発信者情報開示請求はそれ自体が目的となるものではなく、損害賠償請求や刑事告訴の前段階として行うものです。

どの法的措置をとるべきか判断に迷う場合には、お早めに弁護士へご相談ください。

 

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削除請求

 

1つ目は、削除請求です。

 

削除請求とは、TikTokの運営社に対して、投稿を削除するよう求めることです。

無断で撮影された動画などプライバシーを侵害する動画が投稿されている場合や、動画内で誹謗中傷がされている場合などには、削除請求が選択肢の1つとなります。

 

削除請求は、動画の右端に表示される「報告する」から行うことができます。

また、自身がTikTokアカウントを有してない場合などには「問題を報告する」フォームからの連絡も可能です。

 

ただし、TikTokに誹謗中傷を報告したからといって、必ずしも問題の投稿が削除されるとは限りません。

問題の投稿が一向に削除されない場合は、裁判手続きでの削除請求をご検討ください。

 

なお、相手への法的措置を検討している場合、焦って削除請求をすることは避けるべきです。

その理由は、後ほどくわしく解説します。

 

発信者情報開示請求

 

2つ目は、発信者情報開示請求です。

 

発信者情報開示請求とは、TikTokに誹謗中傷のコメントや動画を投稿した者を特定する手続きです。

TikTokは匿名で使われることも多い一方で、誹謗中傷をしたのが誰であるのかわからなければ、損害賠償請求や刑事告訴をすることは困難です。

 

そこで、これらの法的措置に先立って、発信者情報開示請求を行います。

発信者情報開示請求は、次の2段階で行うことが原則です。

 

  1. TikTokの運営社に請求し、投稿のIPアドレスとタイムスタンプなどの情報を入手する
  2. 「1」で得た情報をもとに、投稿者が接続に使ったプロバイダ(SoftbankやNTTなど)に対して契約者の住所や氏名などの情報開示を請求する

 

しかし、TikTokや接続に使ったプロバイダに直接開示を求めても、開示してもらえる可能性はほとんどありません。

そこで、発信者情報開示請求は、裁判上の手続きによって行うのが原則です。

 

なお、プロバイダ制限責任法の改正により、「1」と「2」のステップを1つの手続きで行える「発信者情報開示命令」が創設されました。

発信者情報開示命令を使うことで、開示までのスピードが早まることが期待されます。

 

一方、発信者情報開示命令は非訟手続きであることから、TikTok側が即時抗告をするとむしろ長い時間を要してしまう可能性も否定できません。

そのため、誹謗中傷トラブルにくわしい弁護士と相談したうえで、状況に応じた適切な手続きを選択してください。

 

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損害賠償請求

 

3つ目は、損害賠償請求です。

 

損害賠償請求とは、TikTokでの誹謗中傷によって生じた精神的苦痛や営業上の損失などを金銭で賠償するよう、投稿者に対して求めることです。

TikTokに投稿された誹謗中傷の内容によってはクリニックの来院者の減少につながるなど、営業上の損失が出る場合があるでしょう。

その場合は、相手に対する損害賠償請求が有力な選択肢となります。

 

誹謗中傷事件で認められる損害賠償額は、数十万円程度であることが一般的です。

しかし、医院やクリニックなどが誹謗中傷され営業上の損失が生じた場合には、100万円以上など高額な損害賠償が認められる可能性もあります。

損害賠償の適正額は誹謗中傷の内容や状況によって大きく異なるため、まずは弁護士へご相談ください。

 

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刑事告訴

 

4つ目は、刑事告訴です。

 

刑事告訴とは、犯罪事実を捜査機関に申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。

告訴は口頭でも可能であるものの、一般的には、警察に対して告訴状を提出することで行うことが多いでしょう。

 

TikTokなど他者が目にするSNS上での誹謗中傷は、刑法上の侮辱罪や名誉毀損罪、業務妨害罪などにあたる可能性があります。

投稿者に前科を付けたい場合には、この刑事告訴が選択肢に入ります。

 

中でも、侮辱罪や名誉毀損罪は親告罪(被害者からの告訴が無ければ犯人を起訴できない罪)であるため、前科を付けたい場合には告訴が必須です。

刑事告訴が受理されると事件の捜査がなされ、必要に応じて相手が逮捕されます。

 

その後は検察に身柄が送られ、起訴か不起訴(刑事裁判にかけず、事実上の無罪放免となること)かが決まります。

起訴されると刑事裁判が開始され、有罪・無罪や具体的な量刑が決まる流れです。

 

TikTokで誹謗中傷された場合の初期対応

 

TikTokで誹謗中傷されていることに気付いたら、まずどのように対処すればよいのでしょうか?

ここでは、初期対応について解説します。

 

誹謗中傷の証拠を残す

 

TikTokで誹謗中傷されていることに気付いたら、その場で証拠を残しましょう。

誹謗中傷の証拠は、スクリーンショットで残すことが一般的です。

スクリーンショットは、次の内容が掲載されるように撮影してください。

 

  • 誹謗中傷の内容

  • 投稿の日時

  • 投稿のURL

ただし、TikTokでは動画で誹謗中傷されることもあります。

証拠の残し方がわからない場合は、弁護士へご相談ください。

 

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早期に弁護士へ相談する

 

誹謗中傷の証拠を残したら、できるだけ早期に弁護士へ相談しましょう。

インターネット上での誹謗中傷はやや特殊な対応が必要な分野であるため、誹謗中傷トラブル対応に力を入れている弁護士に相談するのがおすすめです。

 

早期の相談をおすすめする理由は、投稿から時間が経つとログが消えてしまい、法的措置が困難となるためです。

ログの保存期間はプロバイダによって異なるものの、おおむね3か月から6か月程度が目安であり、この期間内に開示請求や削除禁止命令にまでこぎつけなければなりません。

 

また、十分な証拠を残す前に、他のユーザーからの「通報」で問題の投稿が消えてしまったり、投稿者が自ら投稿を消したりするおそれもあります。

そのため、TikTokでの誹謗中傷に気付いたらその場で弁護士に相談予約を入れるなど、早期の対応をおすすめします。

 

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TikTokで誹謗中傷された場合に避けるべき対応

 

TikTokで誹謗中傷された場合、対応を誤ると法的措置が困難となるおそれがあります。

ここでは、TikTokで誹謗中傷された場合に避けるべき対応を3つ紹介します。

 

相手と口論をする

 

誹謗中傷されたからといって、その投稿者に対して反論したり、コメント欄などで「口論」したりすることはおすすめできません。

なぜなら、言い返した内容によっては法的措置において不利となるおそれがあるほか、相手から反対に誹謗中傷であるなどとして法的措置をとられるおそれがあるためです。

 

また、相手が法的措置を察知して、問題の投稿やアカウントを消すなど「証拠隠滅」をはかる可能性も生じます。

他のユーザーが口論を見たときに、医院やクリニックに対して悪い印象を持ってしまう可能性も否定できません。

 

焦って削除請求をする

 

他のユーザーの目にあまり触れてほしくない内容が投稿されたとしても、法的措置を検討しているのであれば、焦って削除請求をすることはおすすめできません。

なぜなら、十分な証拠を残す前に投稿が消えてしまえば、法的措置が困難となってしまうためです。

法的措置をとりたい場合は、まずは弁護士に証拠が十分であることを確認してもらったうえで削除請求を行ってください。

 

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長期間対応を放置する

 

TikTokで誹謗中傷された場合、対応に悩んで長期間放置することはおすすめできません。

なぜなら、先ほど解説したようにログの保存には期限があり、保存期間を過ぎてしまえば投稿者の特定が困難となるためです。

 

インターネット上での誹謗中傷への対応は、時間との勝負といっても過言ではありません。

法的措置を検討しているのであれば、できるだけ早期に弁護士へご相談ください。

 

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TikTokでの誹謗中傷にお困りの際はたきざわ法律事務所へご相談ください

 

医院やクリニック、医師やスタッフなどがTikTokで誹謗中傷をされてお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。

最後に、たきざわ法律事務所の主な特長を4つ紹介します。

 

医院やクリニックのサポートに特化している

 

たきざわ法律事務所は、医院やクリニックのサポートに特化しています。

そのため、TikTokでの誹謗中傷トラブルのほか、いわゆるクレーマー対応やスタッフトラブル、医師の先生が所有する不動産にまつわる困りごとまで、トータルでのサポートが可能です。

 

誹謗中傷への対応実績が豊富である

 

たきざわ法律事務所は、インターネット上での誹謗中傷トラブルへの対応実績が豊富です。

そのため、状況に応じた適切なアドバイスとスムーズな対応が可能であり、安心してお任せいただけます。

 

案件ごとに最適な対応プランを検討する

 

たきざわ法律事務所は、いわゆる「流れ作業」としたり無理に対応の型に当てはめたりせず、個々の状況に応じて最適な対応プランを検討します。

そのため、多くのクライアント様から「相談してよかった」「依頼してよかった」などの嬉しいお声をいただいています。

 

難しい用語を使わない

 

弁護士に相談をしても難しい用語を並べ立てられ、よく理解できなかったというケースは少なくないようです。

そのようなことがないよう、たきざわ法律事務所では難しい用語をできるだけ使わず、親身になってアドバイスやサポートを行っています。

 

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まとめ

 

TikTokで誹謗中傷された場合にとり得る法的措置を紹介するとともに、初期対応や避けるべき対応などについて解説しました。

 

医院やクリニックが誹謗中傷された場合、損害賠償請求や刑事告訴が検討できます。

投稿者が匿名であっても、発信者情報開示請求など相手を特定する方法があるため、諦める必要はありません。

 

TikTokでの誹謗中傷は、早期の対応がカギとなります。

法的措置を検討している場合や、法的措置が可能かどうか見通しを立てたい場合には、早期に弁護士へ相談するとよいでしょう。

 

たきざわ法律事務所ではインターネット上での誹謗中傷対応に力を入れており、TikTokでの誹謗中傷についても多くの解決実績があります。

TikTokで医院やクリニックが誹謗中傷されてお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

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