【2025】ヤフコメで誹謗中傷された際の対応は?弁護士がわかりやすく解説
ヤフコメとは、Yahoo!ニュースに投稿されるコメントです。多くは対象のニュースへの個人的な感想であるものの、中には誹謗中傷ともいえる内容が投稿されることもあります。
では、ヤフコメで誹謗中傷された場合、どのように対応すれば良いのでしょうか?また、ヤフコメへの誹謗中傷に対する法的措置を成功させるには、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?
今回は、ヤフコメで誹謗中傷された場合の初期対応や誹謗中傷に対してとり得る法的措置、ヤフコメでの誹謗中傷に対する法的措置を成功させるポイントなどについて、弁護士がくわしく解説します。
なお、当事務所(たきざわ法律事務所)は、インターネット上での誹謗中傷トラブルに関して豊富な解決実績を有しています。ヤフコメでの誹謗中傷でお困りの際は、たきざわ法律事務所までお早めにご相談ください。
目次
ヤフコメでの誹謗中傷とは
冒頭で触れたように、本来ヤフコメはそのニュースへの感想や意見を投稿する欄です。他者のコメントへの返信もでき、ニュースに対する他者の意見や感想を知ることもできます。
しかし、ヤフコメはときに、誹謗中傷の舞台となることもあります。ヤフコメでの誹謗中傷の典型的なケースとしては、ニュースに登場する著名人や企業などに対するものが挙げられるでしょう。その内容はニュースと関係する場合もあれば、直接的には関係しない場合もあります。
架空の事例であるものの、たとえばある企業の新商品発表などのニュースのコメント欄に、「この会社は脱税している」「役員が横領をして愛人に貢いでいる」などと書き込んだり、著名人が活躍する記事に「でも、この人は整形だよね」などと書き込んだりする場合などがこれに該当します。
ヤフコメでの誹謗中傷は削除対象となるのみならず、損害賠償請求などの法的措置がとれる場合もあります。誹謗中傷でお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。
ヤフコメで誹謗中傷された場合の初期対応
ヤフコメで自身や自社が誹謗中傷されていることに気付いたら、どのように対応すれば良いのでしょうか?ここでは、ヤフコメでの誹謗中傷に気付いた際の初期対応を解説します。
スクリーンショットの撮影で証拠を残す
ヤフコメで誹謗中傷されていることに気付いたら、その場で証拠を残しましょう。証拠は、スクリーンショットの撮影で残すことが一般的です。
スクリーンショットは、問題のコメントの全文と記事のURLの全容が写るように撮影してください。また、そのコメントへの「返信」で関連するコメントが投稿されていることもあるため、返信欄も忘れずに確認して撮影しましょう。
併せて、投稿したユーザーのプロフィールページも撮影しておくことをおすすめします。プロフィールへは、コメントのユーザー名をクリックすることで遷移します。
なお、早期に証拠を残すべき理由は、投稿者による操作や他のユーザーからの「通報」によって投稿が消えてしまう可能性があるためです。問題のある投稿が消えることは好ましい一方で、投稿が消えることは法的措置に必要な証拠が消えることをも意味します。そのため、投稿が消える前に、証拠を十分に残しておきましょう。
誹謗中傷問題に強い弁護士へ相談する
投稿の証拠を残したら、インターネット上での誹謗中傷トラブルに強い弁護士へ早期に連絡を取ります。
ヤフコメへの誹謗中傷への対応は、時間との勝負といっても過言ではありません。そのため、可能であればヤフコメでの誹謗中傷に気付いた当日や翌日には弁護士にコンタクトを取れると望ましいでしょう。お困りの際は、たきざわ法律事務所までご連絡ください。

ヤフコメでの誹謗中傷に対してとり得る対応
ヤフコメで誹謗中傷された場合、これに対してどのような対応が検討できるのでしょうか?ここでは、主な対処方法を解説します。
なお、これらは「どれか1つを選ぶ」ものではなく、複数の措置を組み合わせたり、すべての法的措置を講じたりすることも可能です。ただし、それぞれ要件が少しずつ異なるため、実際のケースにおいてどの法的措置を講じるのがベストであるのかは、弁護士へ相談したうえで検討すると良いでしょう。
また、「開示請求」だけは単体で完結するものではなく、損害賠償請求や刑事告訴の前段階として行うものです。実際のケースにおいて、講じる法的措置の選定でお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。
削除請求
削除請求とは、ヤフコメの投稿を削除するよう、運営者(LINEヤフー株式会社)に対して求めるものです。
ヤフコメではそれぞれのコメントに「非表示・報告」ボタンが設置されており、そこから「通報」をして削除を求めます。ヤフコメには「 」が設けられており、このポリシーに違反する内容であれば、この段階で削除される可能性が高くなります。
運営者に「通報」をしてもコメントが削除されない場合には、裁判所への仮処分命令の申立てを検討します。権利侵害の存在などを裁判所が認めると、裁判所から運営者に対して削除の仮処分命令が出されます。
開示請求
開示請求とは、LINEヤフー株式会社や投稿者が接続に使ったプロバイダに対して、投稿者の特定につながる情報開示を求めるものです。
ヤフコメは匿名またはハンドルネームで投稿されることから、一見しただけでは投稿者の身元は分かりません。しかし、相手が誰であるのかわからなければ、損害賠償請求や刑事告訴は困難です。そこで、これらの法的措置に先立って、開示請求を行います。
開示請求は、次の2ステップで行うことが原則です。
- LINEヤフー株式会社に情報開示を請求し、投稿のIPアドレスやタイムスタンプなどの情報を入手する
- 投稿者が接続に使ったプロバイダ(SoftbankやNTTなど)に情報開示を請求し、プロバイダ契約者の住所や氏名などの情報を入手する
とはいえ、任意で(裁判外で)開示を求めたところで、開示に応じてもらえる可能性はほとんどありません。そのため、開示請求は裁判手続きによって行うことが一般的です。
なお、開示請求にはさまざまな手法があり、ヤフコメへの誹謗中傷では主に次の3つのパターンが検討できます。
- 先ほど紹介した2ステップを踏んで投稿者を特定する、従来の「発信者情報開示請求」
- 先ほど解説した2ステップを1つの手続きで行える、2022年10月に新設された「発信者情報開示命令(非訟手続き)」
- 1ステップ目で携帯電話番号の開示が受けられた場合に、弁護士と弁護士会の権限で携帯電話会社に対して契約者情報の開示を請求する「弁護士照会」
それぞれの手続きに一長一短があるため、実際に手続きをする際は弁護士へ相談したうえで、状況に応じた最良の方法を選択するとよいでしょう。
損害賠償請求
損害賠償請求とは、相手の不法行為(ここでは、ヤフコメでの誹謗中傷)によって生じた損害や精神的苦痛を金銭の支払いによって償うよう、投稿者に対して求めるものです。
損害賠償請求はまず、弁護士から内容証明郵便の送付などによって行うことが一般的です。この段階で支払いに応じない場合には、裁判上への請求へと移行します。
ヤフコメでの誹謗中傷による適正な損害賠償額は、事案によって異なります。なかでも、誹謗中傷によって活動や営業に直接的な影響が出た場合には、賠償額も高額となりやすいでしょう。
刑事告訴
刑事告訴とは、警察などの捜査機関に対して犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示です。
ヤフコメでの誹謗中傷は刑法上の侮辱罪や名誉毀損罪、業務妨害罪などの罪に当たる可能性があります。しかし、これらの罪で捜査機関が独自に捜査を開始するケースは、ほとんどありません。そこで、投稿者を刑法上の罪に問いたい場合には、まずは被害者側が刑事告訴をすることになります。
とはいえ、ヤフコメでの誹謗中傷で(執行猶予のない)実刑判決が下る可能性は高くないうえ、不起訴となる可能性もあります。そのため、刑事告訴までするか否かは、事案の悪質さなどと照らし合わせ、慎重に検討するとよいでしょう。
ヤフコメでの誹謗中傷対応を成功させるポイント
ヤフコメでの誹謗中傷への法的措置を成功させたい場合、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか?ここでは、主なポイントを3つ解説します。
インターネット上での誹謗中傷問題に強い弁護士のサポートを受ける
1つ目は、インターネット上での誹謗中傷問題に強い弁護士のサポートを受けることです。
弁護士であるからといって、すべてのトラブル類型に精通することは現実的ではありません。
なかでも、インターネット上での誹謗中傷は比較的新しいトラブル類型であり、弁護士によって力の入れ具合が異なりやすい分野であるといえます。そのため、弁護士であれば誰でもよいわけではなく、インターネット上での誹謗中傷トラブル対応に注力している事務所を選定するとよいでしょう。
ヤフコメでの誹謗中傷に関する実績が豊富な弁護士をお探しの際は、たきざわ法律事務所までお問い合わせください。
早期に対応に取り掛かる
2つ目は、早期に対応に取り掛かることです。
先ほど解説したように、インターネット上での誹謗中傷トラブルへの対応は時間との勝負であるといえます。なぜなら、投稿から時間が経つと、プロバイダ側で投稿のログが消えてしまうためです。いくら問題のある内容であったとしても、「ない」情報の開示を受けることはできません。
ログの保存期間はプロバイダによって異なるものの、おおむね3ヶ月から6ヶ月程度が目安とされています。この期間内に弁護士へ相談すればよいわけではなく、この期間内に裁判所からの開示命令(または、開示を前提としたログの消去禁止命令)までを間に合わせる必要があります。このスケジュールは非常にタイトであることから、できるだけ早期に弁護士へ相談するのが法的措置成功のカギとなります。
なお、著名人や企業、医院など日ごろから多くの誹謗中傷に悩まされている場合には、弁護士との顧問契約締結も検討するとよいでしょう。新規の相談である場合には弁護士が多忙である場合にすぐに予約が取れない可能性がある一方で、顧問契約を締結していれば、優先的な対応を受けやすいためです。
焦って削除請求をしない
3つ目は、焦って削除請求をしないことです。
ヤフコメで誹謗中傷の被害に遭った場合、そのコメントが他者の目に触れる機会を減らすため、すぐに削除してほしいと考える場合も多いでしょう。しかし、法的措置を検討しているのであれば、焦って削除請求をすることはおすすめできません。なぜなら、削除請求が認められて問題のコメントが消去されれば、法的措置に必要となる証拠が消えることになるためです。
そのため、ヤフコメで誹謗中傷をされたらまず投稿の証拠を十分に残し、証拠に不足がないことについて弁護士の確認を受けてから削除請求に進むことをおすすめします。
ヤフコメでの誹謗中傷でお困りの際はたきざわ法律事務所へご相談ください
ヤフコメでの誹謗中傷でお困りの際は、たきざわ法律事務所までご相談ください。最後に、当事務所の主な特長を4つ紹介します。
インターネット上での誹謗中傷トラブルに強い
たきざわ法律事務所はインターネット上での誹謗中傷トラブル対応に力を入れており、ヤフコメでの誹謗中傷についても豊富な解決実績を有しています。そのため、事案に応じた的確かつ迅速なリーガルサポートを提供できます。
難しい言葉を使わない
意を決して弁護士へ相談したにもかかわらず、弁護士に難しい言葉を並べられて十分に理解ができなければ、不安や不満が残ってしまうことでしょう。そのような事態を避けるため、たきざわ法律事務所はできるだけ難しい言葉を使わずにアドバイスやサポートをするよう心掛けています。
フットワークが軽い
たきざわ法律事務所の弁護士は比較的年齢が若いメンバーで構成されており、フットワークの軽さを自負しています。ヤフコメで誹謗中傷がされた場合、できるだけすぐに相談したいと希望する場合も多いでしょう。たきざわ法律事務所は可能な限りご相談者様のご要望にお応えし、早期の対応を実現します。
ご依頼者様からの満足度が高い
たきざわ法律事務所は、ご相談者様やご依頼者様からの高い満足度を誇っています。これは、当事務所が決まった型に事案を当てはめるのではなく、個々の事案やクライアント様のご希望に応じて最適な対応を提案していることによるものであると考えています。
ヤフコメでの誹謗中傷でお困りの際は、たきざわ法律事務所までお気軽にご相談ください。ご相談いただくことでまずは対応の見通しが立てられ、一歩前進することが可能となります。
まとめ
ヤフコメで誹謗中傷をされた場合にとり得る法的措置の内容や誹謗中傷に気付いた際の初期対応、ヤフコメで誹謗中傷をした者への法的措置を成功させるポイントなどを解説しました。
ヤフコメで誹謗中傷をされた場合、削除請求のほか、開示請求や損害賠償請求、刑事告訴などの法的措置が検討できます。ヤフコメでの誹謗中傷に気付いたらその場でスクリーンショットを撮影し、誹謗中傷の証拠を残しましょう。
その後はすぐに弁護士へ相談するのが、法的措置を成功させるポイントです。早期に相談することでそのケースにおける対応の見通しが立てられるほか、開示請求などの措置を成功させやすくなります。
たきざわ法律事務所はインターネット上での誹謗中傷トラブルについて、豊富な解決実績を誇っています。ヤフコメでの誹謗中傷でお困りの際は、たきざわ法律事務所までお早めにご相談ください。


